男性不妊の症状
男性不妊にはどのような症状があるのでしょうか。代表的な症状をご説明します。
閉塞性無精子症(へいそくせいむせいししょう)
精子は、精巣でつくられたのみ精巣上体→精管→尿道から射精されます。精子はつくられているが、精巣でつくられても尿道までのどこかがつまっていて(閉塞)射精液中に精子が存在しないことをいいます。閉塞原因はいろいろ考えられるが、精巣上体炎や先天性の精管欠損症などがあります。
非閉塞性無精子(ひへいそくせいむせいししょう)
閉塞性無精子症は精子がつくられているが、非閉塞性無精子症は、精巣で精子をつくることができず、射精精液中に精子がないことをいいます。原因は染色体異常やおたふくかぜによる精巣機能障害などが考えられています。
無力精子症
元気に運動する(前進する)精子数が全体の50%未満の場合や、高速運動の精子数が25%未満の場合、無力精子症となります。運動する(前進する)精子が少ないと卵子まで到達できないなどが考えられます。原因は、おたふく風邪などが考えられます。
乏精子症
精液1ml 中の精子数が少ないことを目安としては1ml中に2000万匹未満の状態をいいます。精液中の精子数により病名がかわることもあります。精液量や精子数は、採取時の体長やホルモンバランスなどにより異なるため数回の検査が必要な場合もあります。
逆行性射精
尿道より射精されるはずの精液が射精されず、膀胱に逆行することをいいます。そのため膀胱内に射精された精子を回収する必要があります。
奇形精子症
精子の70%以上が形態異常のことをいいます。形態異常の場合、受精能力が低く顕微授精の適応も考えられます。
精子に関する研究も、日々進歩していますが、まだまだ解明されていないことは多く、自分でできることとしては、規則正しい生活をこころがけ、過度な飲酒や喫煙を控えることかもしれません。サプリメント服用や適度な運動にて精子の数や質がよくなったとの報告もありますが、精子の数や質の改善は今後の課題です。